今月は、徳島県と兵庫県へ雨漏れ検査で伺いました。当事務所へ雨漏れ検査依頼をしてこられるのは、住宅にお住まいの方からではなく、その施工をなさった工務店さんからの依頼がほぼ100%です。

今まで散々放水検査や手直し工事をしてきているが、一向に雨漏れが止まらない。とか、一旦雨漏れは止まっていたが、また別の箇所から雨漏れが始まった等、何がどうなっているのか・・・訳が分からなくなってから、ご依頼を頂くのが殆どです。

施工のプロが分からない訳ですから、簡単には、雨漏れ原因が分からない厄介な雨漏れである事には違いありません。

雨漏れは、色々なケースがあります。

① 雨が降れば、どんな時も漏る。②しとしと雨では漏らないが、風を伴う雨や豪雨の時だけ漏る。③豪雨でも漏らない場合があり、逆に、しとしと雨でも漏る場合がある。②と③は、漏る条件がありますので、放水検査では、その条件を再現しなければ、放水をしても漏水が中々発生しない。と云う事になります。この条件を見出し、雨漏れ箇所の特定が出来るか否かが、我々の仕事になります。

また、特に厄介なのは、雨水が落ちてくる場所は、1箇所だけれども、雨水の浸入口が複数個所ある場合があります。さすがにこのようなケースは、我々でも、1回の検査だけでは、全ての浸入口を特定する事が難しい場合があります。

雨漏れ検査では、赤外線カメラを使用します。雨漏れしている個所を間近で、目で観て、手で触れて濡れている事が確認出来れば、それが、一番確実で正確な確認方法ですが、天井裏や壁中では、それが出来ない事も多いです。少し離れた箇所から観る事しか出来ない場合は、赤外線カメラやファイバースコープに頼るしか方法がありません。

下の写真で水が垂れている個所がありますが、見た目には、全く分からないですね・・・。

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同じ箇所を赤外線カメラで写すと、下のように温度が低い箇所が紫色の線になって出てきますので、水が垂れている事が分かります。

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