グラスウール断熱材は、防湿シートに包まれています。この防湿シートは、壁の中に湿気を入れないために設けれられていますが、腰壁等では、断熱材をカットして、長さを調整する必要があります。 下の写真の箇所では、防湿シートをカットした状態のまま差し込んでいますので、防湿効果がありません。このような箇所は、気密テープで補修すべき事がグラスウールメーカーの施工マニュアルに記載されています。
現在、新築検査中の現場で、金物検査完了後、次回の断熱材検査について、大工さんに、”断熱材をカットした箇所は、気密テープで必ず留めるようお願いします。”と云うと、”いつもカットした箇所は、テープ留めはしていないので、養生テープでもいいですか?”と言われました。養生テープは、ポリエチレン製や布製などがありますが、仮留めが目的のため、粘着力があまり強くなく、 剥がしやすい特徴があります。当然気密性もありません。
気密テープは、耐久性及び粘着性が高く、気密性に優れています。見た目には同じようなテープですが、適材適所用途に応じた品物を使用しなければ、その効果がありません。
本日、その大工さんの現場に断熱材の検査に伺いました処、お伝えした通りの施工をして頂いておりました。建物が完成してしまうと、このような事は、分かり得ませんが、上の現場写真のまま完成した建物と、下のように正しく断熱材が施工された現場では、後々、当然違いが出て来ます。