当事務所は、主に、建物所有者や建築主からの依頼で検査をさせて頂いておりますが、建築業者からの依頼もあります。建築業者からは、雨漏り検査と近隣建物調査が主となります。

近隣建物調査とは、これから新築工事を行うに当り、工事着工前に、その周辺の建物の屋内外の現状を調査する事です。

先日、建築業者から、近隣建物調査依頼があり、工事対象地周辺の3軒の建物調査を行いました。

現在、新築工事においては、地盤調査が間接的に義務付けられていますので、軟弱地盤であれば、地盤の改良工事が必要になります。今回、新築される土地は、軟弱地盤のため、これから柱状改良工事が行われます。

周辺の建物は、地盤調査が義務付けられていない年代に建築されています。地盤の状態は、今回の新築場所同様、軟弱地盤と考えられますが、恐らく地盤改良工事がなされていないであろうと推測出来ます。

3軒の隣接建物を調査しました処、やはり3軒共に、程度の違いはあれ、建物の傾きを確認しました。
軟弱地盤の場合は、長年に渡る建物の自重や地震等により徐々に建物が傾いて来ることになる訳です。
そのため、中古建物購入の際には、現状の建物状態と地盤についても考慮が必要です。