私が過去に記載したブログhttp://blog.livedoor.jp/aoyamaburogu/archives/67892094.htmlをご覧になった方から以下のような問い合わせを頂きました。
はじめまして。欠陥住宅って何?の2013年6月9日 「エコ給湯の配管には要注意」ページを拝見して、メールをさせて頂きました。
私の家でもまさにこの事例と同じで基礎貫通部に雨仕舞いがされていません。
工務店に補修を要求する際、どのような処置をしてもらうべきかご教授お願いできないでしょうか?
貫通部がどのような状態かにより止水処理の方法が変わります。1箇所の基礎貫通部に対して、1本の配管がなされている場合であれば、隙間の大きさにより、モルタルやシーリングを用いて、止水処理すればよく、比較的問題も少ないです。
但し、エコ給湯等の場合は、1箇所の基礎貫通部に対して、複数の配管がなされていると思います。この場合、それら複数の配管をビニールテープで一つに束ね、基礎貫通部に配管している場合が多いです。このビニールテープで束ねた状態のままで、貫通部に止水処理をしても、その効果が期待できません。
エコ給湯の配管には要注意 その2 http://blog.livedoor.jp/aoyamaburogu/archives/67892958.htmlで記載した内容がそのケースです。配管を一つに束ねたビニールテープがトンネルのようになり、配管と配管の隙間から雨水が基礎内部に入って行きます。下の写真の赤矢印からいくらでも雨水が入って行くのは容易に想像が付くと思います。 また、雨風にさらされる屋外で使用するビニールテープの劣化は当然早いです。ビニールテープの端部の位置を変えて、仮に赤矢印から雨水が入らない状態であったとしても、ビニールテープが劣化すれば、直に雨水が基礎内部へ入って来ます。
このような箇所の止水処理としては、以下の写真のような施工例があげられます。これらの止水能力の違いは一目瞭然だと思います。
また、基礎のコア抜きは耐震強度的には問題ないでしょうか?工務店からは私のほうに一言もなく、コア抜きがされていたのですが。
コア抜きで問題になるのは、コアの大きさ、位置、本数もさることながら、鉄筋探査を行わず、適当にコア抜きする場合です。鉄筋の位置を確認しないまま、設備業者がコアを開けると、概ね鉄筋を切断しています。問題点としては、鉄筋切断部からの錆と基礎強度の低下があげられます。