年末に入り、ばたばたとしており、ブログを更新する時間が取れませんでしたので、久しぶりのブロク更新になります。
今年に入って、中古住宅検査の依頼が増えて来ました。中古住宅は、大なり小なり問題を抱えています。新築時からの問題や経年劣化や自然損耗、更には、元の所有者のメンテナンス工事の有無等でも状態の善し悪しが変わります。
先日、検査に伺った建物は、築30年程度で、既に空家になって久しい建物でした。大手不動産会社が大規模に開発した住宅地です。建物を拝見すると、経年劣化や自然損耗はありますが、水平垂直測定の結果も良好で、屋根裏の構造もしっかりとしており、外壁塗装等、手を入れる箇所はありますが、この年代の建物では珍しく中々状態の良い建物だと思いました。
当事務所では、必ず最後に床下に潜って、直接床下の状態を確認します。この建物は、コンクリートの状態も良く特に問題なさそうに思えたのですが、便所の床下を観たところ、現在進行形の水漏れが見つかりました。
水滴がポタポタ落ち続けており、漏水に気付かないまま相当時間が経過しているものと思われます。床下の土は、濡れた状態で、床下の断熱材を伝い土台は、多量の水分を含んで変色しています。またコンクリートが常に濡れているため、白華現象が観れます。幸い白アリの形跡は観られませんでしたので、先ず止水した上で、部分解体を行い、腐っている箇所など、損傷度合いを確認の上、手直し工事をする必要があります。 売主も仲介業者も買主も気付かず売買されていれば、結局一番困るのは、買主となります。住宅購入に際しては、建物の綺麗汚いの判断だけではいけません。屋根裏や床下に直接入り検査する事が何より必要です。