工事途中から施工会社に対して不信感がつのり、当事務所に検査依頼をしてこられるケースが結構あります。

施工会社に一旦不信感を持つと、仮に正しい事を云われていたとしも、建築の素人であるが故に、その是非の判断が出来ないため、何を云われても、何かごまかされているのではないかと、疑ってしまうことは、無理からぬことかもしれません。

この様な場合、施工主と施工会社の溝を埋める事が、我々の仕事でもあります。

間違いやミスがあるならば、正しく改めてもえば良く、正しい施工は正しいものとして、是非の判断をする事が検査の仕事と云えます。

今回の建物は、壁の断熱材を施工する直前まで工事が進んでいましたが、施工会社が問題あることを認められたので、一旦出来上がった屋根、床を解体して、再施工する事になりました。

我々は、屋根、床の解体後の状態を検査する事からスタートする事になりました。

その検査の指摘事項の一部をご紹介します。

土台継手の問題

土台には、継手箇所が必ず出て来ます。この継手箇所は、下の挿絵のように、男木の位置にアンカーボルトを施工して、基礎と土台を緊結する必要があります。
Baidu IME_2014-10-22_8-40-21

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現場で、土台継手の状態を観ると、継手箇所6箇所全てにアンカーボルトの施工がありませんでした。
これは、誤った施工と云えます。このままでは、地震の際、土台が継手で外れることに繋がります。

アンカーボルトの位置は、木材加工を行うプレカット工場で作成するプレカット図面を元に、どこに継手が
来るのかを知った上で、基礎施工時にアンカーボルトを必要箇所に施工する必要があります。

どうもプレカット図面を元に、アンカーボルト位置を決定していなかった結果のように思われます。
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