新築住宅の現場で、釘を扱う職人さんは、主に、大工さんとサイディング業者さんですが、正しく釘を施工出来る職人さんは、少ないように思います。それは、釘を打ち部材を留める事の重要性をあまり考えていない結果だと思います。 釘は、材の表面で止まるように打つ必要があります。

釘めり込み

上の挿絵の理想的な釘の打ち方をするには、やはり、技術が必要です。現在は、多量の釘を打つのに金づちを使う事はなく、空気圧で釘を打ち込む、釘打ち機を使用します。材料に合わせて、空気圧調整をしないまま、ズボズボ打つと下の写真のようなります。但し、単に空気圧を調整しただけでは、ダメで、そこには、技が必要のようです。

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釘打ちの状態を観るだけで、大工さんの技量が分かります。先日、ブログに記載した”向上心のある大工さん”の現場で、金物検査をして来ました。釘の状態を見ると、下の写真のようにパーフェクトでした。私は、このような釘打ちを観ると、気持ち良くて嬉しくなります。以前腕の良い大工さんから、”材の表面で釘頭を留めるためには、慎重に圧力調整をした上で、更に、ちょっとコツがあります。それは、釘を打ち込む直前に、やや釘打ち機を引き気味にする事なんです。”と聞いた事があります。これは、大工さんなら誰もが出来るべき、職人技だと思いますが、この職人技を出来る大工さんが少ないように思います。

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