先日、是正確認検査で伺った現場で、大工さんから声をかけられました。「是正の出来ていない箇所があれば、直ぐに直しますので、言って下さい。今まで、誰からも是正が必要である事を指摘された事が無いので、これで良いものだと思って施工している処があります。今回の検査のように、正しい施工方法を教えてもらって、勉強になります。」と言われました。

何と向上心のある大工さんでしょうか。私は、このような方に出会うと非常に嬉しくなります。
大工さんの中には、間違いを指摘される事に対して、いちゃもんを付けられているように捉える方もいます。残念ながら、このような大工さんは、無意味なプライドが邪魔をして、教わり、吸収する事を忘れておられます。建築の法律も短い間隔で改正される事も多いですから、常に学び続けなければいけません。昔はこれで良かったが、今はダメと云う事も多々あります。

しばらく大工さんと話をしていると、昨年2級建築士に合格したとの事でした。やっぱりなぁ~と、自分のかんが正しかった事を確認しました。自分磨きを怠らない事、これが自分自身のためであり、ひいては、仕事の依頼主のために繋がります。

昼間、大工仕事をしてから、夜、家で勉強するのは、並大抵の努力では出来ません。仕事から帰って、風呂に入り、ビールを飲んで、横になってTVを観ていたのでは、資格を取る事など、夢のまた夢となります。

日本の住宅の質の向上のためにも、このような向上心のある大工さんが増える事を心から望む次第です。