基礎の立上り部分の高さは、地上部分で30cm以上としなければいけません。また住宅性能表示の規定及びフラット35の規定においては、40cm以上必要とされています。先日検査を行った建物は、基礎高さが20cm程度で、換気口下部が外周部の土間の高さとほぼ同じですから、床下に雨水が入ってくる可能性があります。雨水や床下の湿気並びに白蟻の観点から基礎が低い事は、建物全体に影響が出ます。

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床下から上の写真の換気口を観ると、建物床下土間が、外周部の土間よりも低い事が分かると思います。建物の構造上、最も基本になる事ですが、建物直下の土間は、外周部土間よりも高くなくてはいけません。下の写真のように建物直下の土間が外周部よりも低いと云う事は、建物下に水が溜まる事に繋がり、衛生上も建物の構造上も悪影響が出ると云う事になります。 また、換気口の上部に突きつけの土台継手が観えていますが、基礎が無い箇所で土台継手を設けてはいけません。

このような基本が出来ていない事が、問題の発生に繋がります。この建物の場合、土台継手の左右で土台にかかる荷重が大きく違うため、外壁の下から上までひび割れが生じています。

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