小屋裏の構造の間違い及び施工ミスが非常に多いです。この小屋組みに関しては、図面にも記載される事が少ないため、大工さん任せになっている現場が多いです。しかし、どのように施工しなければいけないかを、よく理解していないまま施工されており、大工さんの知識不足、施工管理不足が問われる箇所です。
屋根裏の構造は、小屋つかが垂直に建ち、むな木や母屋を支えています。この垂直に建つ小屋つかが横倒れしないために、けた行筋かいと云う斜材を小屋つかから小屋つかに取付けます。更に、小屋つかの足元を固めるために、振れ止めを取り付けます。要するに、四角のロの字型の形状にして、それが変形しないために、斜めの材を入れると云う事です。これで、地震等の外力で屋根がけた行方向に倒れるのを防ぎます。
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上の挿絵と見比べると分かると思いますが、けた行筋かいが母屋に留められています。これでは、屋根を支える小屋つかの横揺れを防ぐ事ができません。また、ここには、小屋つかの足元を固定する振れ止めも必要になります。
また、けた行筋かいの材の割れや釘の打ち忘れ、釘の本数、釘の種類間違いも是正事項として多い項目です。
釘を強く打ち過ぎて割れた材がそのままになっている。
釘の打ち忘れ
釘2本以上で留めるべき処、釘1本だけで留めている。