○○協同組合 組合員とか、特定非営利活動法人 ○○協会 会員と云った名目で、あたかも公益性が高い組織や団体であるような肩書きを示し、”無料で建物の点検を行います。”と訪れる業者には、注意して下さい。その点検の結果、建築の素人の方の不安をあおり、意味のない無駄な工事を行い、高額な請求をすると云うのが、このようなリフォーム業者の特徴です。

屋根を支える小屋づかには、通常かすがいと云う金物を上下に取り付けます。かすがいは、下の写真赤矢印に示すように、大きなホッチキスのような形状の金物です。

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1階で大きな力がはたらく箇所に取り付く金物ですら最大で下の写真のような物です。

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先日拝見した中古住宅では、私も驚きましたが、余りにも必要以上に巨大な金物が沢山取付けられていました。耐震補強の名目で、取り付けをした業者があるようです。耐震補強は、耐震精密診断を行い計算しない限り、どこをどのように補強しなければいけないかが決まりません。残念ながら、耐震精密診断をすることもなく、このような巨大な金物を取付ける事自体が間違いです。この工事費用は50万円との事です。

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この建物の小屋組を拝見する限り、他に補強しなければいけない箇所が多数ありました。左下写真の箇所は、梁の継手の金物補強が必要です。右下写真の箇所は、小梁が浮いていますが、元より必要な引き寄せ金物が取付けられていません。この写真以外にも金物補強が必要な箇所が多数ありましたが、それらは、一切手付かずの状態ですから、残念ながら、この工事を行ったリフォーム業者が、建築の知識を持たないまま工事している事は明らかです。

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